プラモ撮影に最適なレンズとは?PLASTa流レンズの選び方!
模型製作スペース・プラスタはプロの現役フォトグラファーが運営する「作って塗って撮れる」製作スペース。このコラムではプラモデルやフィギュア撮影に特化した「すぐに使えるテクニック」を惜しみなく伝授します!ぜひチェックしてください🎵
プラモデルをキレイに撮りたい!
うちの子(フィギュア)をかわいく撮りたい!
そうなるとスマホではなくデジタル一眼レフカメラが欲しくなりますよね?
「標準ズームレンズ?単焦点レンズ?プラモ撮影にはどんなレンズが最適なの?」
PLASTaがその疑問にお答えします💪
結論から言いますと「焦点距離60~80mmをカバーし、接写ができるレンズ」がオススメ!細かく説明していきますね。
レンズに書いてある数字は何?
焦点距離
どのメーカーのレンズにも「焦点距離」と「開放絞り値」が書いてあります。
例えばニコンのレンズ
「NIKKOR Z 70-180mm f/2.8」
の場合「70-180mm」が「焦点距離」を表します。
焦点距離とはざっくりいうと
数字が大きい=遠くのものが大きく映る(望遠)
数字が小さい=狭い場所が広く映る(広角)
だと思ってください。
超広角(魚眼)ー広角ー標準ー(中)望遠ー超望遠の順で
狭い場所が広く映る→遠くのものが大きく映る、に変わっていきます!
一般的なスマホのレンズが24~28mm(これは広角です)、
2倍ズームにして50mm前後(標準レンズ程度)になる機種が多いようです。
一般的な使い方では、
標準〜少し望遠の焦点距離が模型の撮影には適しています。
焦点距離だと45~100mmあたりになります。
ちなみに標準レンズの「標準」とは人の視野に近い、自然な見え方のするレンズで大体50mmレンズを指すことが多いですね。
開放F値
先ほどのレンズ名称の後ろ「f/2.8」が開放F値を表します。
「この説明が難しい!5分で終わらなくなるので超ざっくり言うと
「レンズがカメラに光を取り込める能力を表す値」みたいなイメージで捉えてください。
Fの数字が小さいほどこの能力が高く(明るいレンズ)、Fの数字が大きくなるほど低くなります(暗いレンズ)。開放F値の数字が小さいほど(明るいレンズほど)高価になる傾向があります。
ですので開放F値の小さいレンズ=高性能なレンズのイメージで捉えてください。
(例)f/2.8の方がf/5.6のレンズより高価で高性能な場合が多い
他ジャンルの写真を撮りますか?
いうまでもなくレンズは高価です。できれば1本で色々撮りたいですよね?
例えばお子さんが小さくて運動会などイベントにもデジカメを活用したい方は
標準〜望遠(200mm前後)のズームレンズがあると便利です!
模型製作以外に風景撮影などがお好きな方なら
広角(24mm前後)〜標準のズームレンズが適しています。
まずはこの焦点距離をカバーするレンズ1本からスタートすると良いでしょう。
また、さらに詳しく言うとスペックに書いてある「最短撮影距離」も実は重要です。
小さなパーツをしっかり撮影したい、頑張って改造や改修したポイントを寄って撮りたい方は「マクロ」「マイクロ」等と表記のあるレンズを選ぶと接写が可能になります!
単焦点レンズは必要?
今までズームレンズの説明をしてきましたが、中には焦点距離の数字が一つだけのものもあります。
例えばニコンの普及版標準レンズは
「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」
このように焦点距離の数字に範囲が無いもの(一つだけのもの)を単焦点レンズと呼びます。
ズーム機構はありません。え?不便じゃん?と思った方もいらっしゃると思いますが、その焦点距離だけのためにレンズ構成を考えてある(実はカメラレンズの中にはたくさんのガラス(レンズ)が入っているんです)ので写りがとても良いのです。ズームレンズは全ての焦点距離をカバーするために多少性能(写り)を犠牲にしています。
単焦点レンズは勝負レンズ!ですのでキレイな写真を残したい方はぜひ検討してみてください。
PASTaで使用中のレンズ
PLASTaではこのようなレンズを使って撮影しています。
PC-E Micro NIKKOR 85mm f/2.8D : 単焦点で接写できる解像感の高い高性能レンズ。アオリやシフトのような特殊撮影も可能なレンズです(この説明は割愛します)。
AF Zoom-Micro Nikkor ED 70-180mm F4.5-5.6D : 世界初のズームマイクロレンズ。少し古いレンズですが解像度も良く便利なためイベント会場等で頻繁に使っています。
このレンズでの撮影例:
https://twitter.com/PLASTa_space/status/1670565761918844928
まとめ
模型の撮影に適したレンズとは
・焦点距離60~80mm前後をカバーできるレンズ
・接写ができるレンズ
・予算に余裕があればできるだけ開放F値の小さなレンズ
・さらに画質を突き詰めたければ単焦点レンズで!
になります!
ぜひ模型製作に撮影をプラスしてホビーライフ楽しんで下さいね🎵
レンズスペックの読み方をまとめましたのでこちらも参考にしてください↓